和工の2人が優秀賞 全国CADコンテスト


優秀賞に輝いた山本君㊨と中津君

 全国の高校生を対象にした3次元CADを使ったデザインコンテスト「第4回3D‐CADプロダクトデザインコンテスト」(日本工業大学主催)の自由デザイン部門で、県立和歌山工業高校産業デザイン科3年生の中津和紀君(17)と山本航君(17)の作品が優秀賞に輝いた。同部門には全国から42作品の応募があり、優秀賞は3作品が受賞。2人は「互いに助け合ったからこそできた作品」と笑顔で話している。

 同コンテストは、高校生の創造性育成やCADによる表現技術向上が目的。応募者は作品のデータとコンセプトシートを提出。発想の独創性や実現性、技術力などが評価される。本年度はテーマ部門「ものをきる道具」と自由デザイン部門で募集し、2部門に計125作品の応募があった。同校生徒の優秀賞受賞は3年ぶりとなる。

 2人は3年生の課題研究授業の中で、1年間を通して3次元デザインの課題に取り組んでいる。発想力が豊かな山本君と、CADの操作技術が優れた中津君は2人で応募。作品は春からの授業時間と、夏休みを使って試行錯誤しながら完成させた。

 2人は、いつでもインターネットができる▽どこでも音楽が聴ける▽物を収納して持ち運べる製品を作りたいと、大きさ縦30㌢×横45㌢×高さ12㌢のスーツケースにタッチパネルやスピーカーを付けたような作品を考案。ケースの金具や持ち手、USBケーブルの差し込み口など、細かな部分まで精密に作り上げた。タイトルは白と黒でデザインしたことから「Panda(パンダ)」と決めた。

 14日、日本工業大学(埼玉県)で授賞式が行われ、トロフィーと副賞として受賞作品を縮尺3分の1にした樹脂製の作品が贈られた。

 山本君は「デザイナーになりたいので今回のことは勉強になった。もっと技術や発想力を磨いていきたい」、中津君は「CADを使い、立体物を作るのが好きなので、とても楽しかった」と話した。

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