食べやすいと好評 「マコモタケ」調理研究会


マコモタケと調理されたさまざまな料理

 耕作放棄地や休耕田対策として、県農業試験場(紀の川市、神藤宏場長)が生産・技術開発の研究を進めている「マコモタケ」の調理研究会が18日、和歌山市の中央コミュニティセンターで開かれ、和洋中の飲食店4店が調理法を提案。参加者から「食べやすい」「軟らかい」と好評が得られた。今後の消費拡大へ期待が高まる。

 試食した同試験場の職員らは「炒めるとゴボウのような食感」「食べやすい」「炊くと軟らかいタケノコのよう」などと、その変化に感心していた。

 和食料理人の千賀知起さん(47)は「あっさりとした淡泊な食材で、調理によりさまざまな食感に変化するので、一般家庭でもいろんな料理に使えるのでは」と話していた。

 マコモタケは、稲科の植物「マコモ」の肥大化した茎の食用部分。マコモに特定の食用菌が寄生するとできる。生でも食べられるほど軟らかく、中国では高級食材として扱われているという。マコモは化学肥料や農薬が不要で、手間が掛からないため、耕作放棄地対策の他、高齢者対策としても期待されている。

 同試験場は現在、海南市の2農家に栽培を委託しており、JAながみねファーマーズマーケット「とれたて広場」(同市)で1袋(3~4本)280円で販売。一日20袋程度売れ、着実に食材として浸透しているという。

 神藤場長(59)は「今後もさまざまなレシピを作って消費者にPRしていきたい」と話している。

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