「那智の田楽」登録へ ユネスコ無形文化遺産


「那智の田楽」登録へ ユネスコ無形文化遺産

 那智勝浦町に伝わる民俗芸能 「那智の田楽」 (国指定重要無形民俗文化財)が国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の 「無形文化遺産」 として登録されることが5日(日本時間6日)、 パリで開かれた政府間委員会で決議された。 日本からの登録は21件目、 県内からは初めてとなる。

 那智の田楽は、 笛と太鼓、 ビンザサラと呼ばれる楽器の3種類を打ち鳴らしながら、 11人の演者が約20に及ぶ演目を舞う民俗芸能。 室町時代の応永年間(1394~1428)に京都から伝わったとされている。
 毎年7月14日に行われる日本三大火祭りの一つ、 熊野那智大社の例大祭 「扇祭(那智の火祭り)」 で奉納され、 現在は地元の那智田楽保存会が継承している。

 同大社とその近隣は昨年の台風12号による大水害で最も被害が大きかった地域の一つ。 ことしの例大祭では、 那智の田楽は復興への祈りを込めて舞われた。

 登録決定を受けて仁坂吉伸知事は 「台風で多大な被害を受けた熊野那智大社をはじめ那智勝浦町の方々に大いに勇気と希望を与えることでしょう。 今回の決定を復興のシンボルとして、 今後も、 地域の振興を図っていきたい」 とのコメントを発表した。

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