2月2日 劇団ZERO公演「薔薇の王冠」

劇団ZERO
本番間近。 リハーサルにも緊迫感があふれる

 和歌山市を中心に活動している劇団ZERO(島田忠代表)が、2月2日の公演「薔薇の王冠」に向け大詰めの練習に励んでいる。シェイクスピア劇の魅力を大胆な新演出で表現する同団のシェイクスピアシリーズ第9弾。団員らは「王権を争う修羅の世界を、息をのむスリリングなストーリー展開でお見せします。団員一丸となって頑張っています。ぜひ見に来てください」と呼び掛けている。

 同団はキャラクター重視の作品づくりで知られ、豪華な衣装や照明、老若男女が楽しめるエンターテインメント性あふれる舞台が特徴。平成20年度の和歌山市文化奨励賞を受賞している。

 今回は、普段は別々に上演される「ヘンリー6世3部作」の第3部と、有名なその続編「リチャード3世」を一つにまとめ、2部構成(「マーガレット王妃編」と「リチャード3世編」)の分かりやすい作品に仕上げた。

 14日に市内で行われたリハーサルでは、団員らが互いの複雑な動きと膨大なせりふを確認。「本番は魔物」と、さまざまなアクシデントを想定した練習を繰り広げた。

 脚本・演出を担当し、リチャード3世などを演じる島田代表(52)は「人間の欲望や企み、ねたみなどの暗黒の世界ですが、見応えがあり逆にスカッとしてもらえると思う」。 十数年前から男役を演じ、今回マーガレット王妃になる藤本理恵さん(44)は「凛(りん)と立つ強くたくましい女ですが、唯一くずれるのは息子が殺された時。きっと胸に迫ります」。

 エリザベス王妃役の川端恵さん(51)は「戦いに勝つことで幸せは訪れない。人を愛することで人は幸せになるということが、残酷な歴史劇の裏に流れています」。

 5回目の出演で今回ヘンリー6世を演じる芝田厚作さん(18)は「初めての重要な役で緊張していますが、皆さんに感動していただけるよう頑張ります」。

 初出演で2役を演じる最年少の川端明(あかり)さん(10)=高松小学校4年生=は「友達に見てほしい」と笑顔いっぱいで話している。

 公演は午後5時から和歌山市民会館小ホール。前売り2000円(当日2500円)。チケットは市民会館、和歌の浦アート・キューブ、宮井楽器などで販売。

 問い合わせは島田代表 (℡090・1481・0941)まで。

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