「萬波」全国3位で決勝へ 旅館甲子園


朝礼でのスタッフの姿を撮影

 全国の旅館がそれぞれの魅力をアピールする 「第1回旅館甲子園」 の決勝大会(20日、 東京国際展示場)に、 和歌山市新和歌浦の 「和歌の浦温泉萬波 MANPARESORT 日本スタイル」 (㈱MANPA、 坂口宗徳社長)が出場する。 決勝には応募20施設から書類選考で選ばれた5施設が出場。 萬波は近畿から唯一、 3位で決勝進出を決め、 坂口社長(38)は 「会場を盛り上げ、 楽しませます」 と意気込んでいる。

 旅館業界の活性化を図ろうと、 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会青年部が主催。 旅館の規模や施設の豪華さではなく、 旅館で働く 「人」 にスポットを当てて、 経営者のビジョンやスタッフ教育、 地域貢献を評価する。 決勝予選10点 (書類審査)、 決勝80点(プレゼンテーション)、 当日参加者約700人の投票10点の100点満点で採点する。

 萬波では 「お客様を喜ばせること」 を全体のビジョンに掲げている。 毎日午後2時からの 「朝礼」 では、 職員全員で 『職場の教養』 (倫理研究所)を輪読したり、 握手やハイタッチで仲間意識を高める。 またミーティングの最後には 「ありがとうございます」 と感謝の言葉を述べるなどし、 一人ひとりが自己研さんに取り組んでいる。

 先月30日、 プレゼンで使うプロモーションビデオの撮影が萬波で行われた。 朝礼の様子や、 漁港に魚を買い付けに行くスタッフなど、 日頃、 客の目にふれることがない姿をカメラが追った。 当日はご当地ソング 「和歌山ラブソング」 をBGMに会場で披露される予定。

 入社3年目というフロントの宮本佳奈さん(27)は、 「みんなお客さまのためだけを考えて働いています。 決勝進出には驚きましたが、 撮影されて実感が湧いてきました」 と笑顔。 坂口社長は 「いろいろなことを振り返る機会をもらいました。 優勝よりも、 スタッフが他の施設の人たちと交流を深め、 楽しんでくれれば。 そこで気付くことがあればもうけもんです」 と話している。

 萬波の他、 決勝に進出したのは越後湯沢HATAGO井仙(新潟)▽流辿別邸観山聴月(宮城)▽竹と茶香の宿旅館樋口(島根)▽鬼怒川温泉ホテル(栃木)の4施設。

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