鋼管の挿入作業公開 浮上式津波防波堤


津波発生時に出現する鋼管が設置された

 海南市船尾の下津港で建設工事が進められている世界初の浮上式津波防波堤事業で、 国交省近畿地方整備局和歌山港湾事務所は21日、 津波時に浮上する上部鋼管の挿入作業を公開した。

 2度目の作業公開。 同事業は、 市沿岸部を津波から守るため、 国が平成21年度から約250億をかけ、 10年計画で護岸改良や防波堤建設を行っているもの。 浮上式防波堤は、 航路230㍍上に鋼管75本を設置。 10分以内に空気の浮力で海面から高さ7・5㍍まで浮上し津波を遮る。

 公開された作業では、 海底に設置されている鋼管よりも少し径が小さい直径2・8㍍の上部鋼管 (長さ28㍍、 重さ70㌧) を400㌧のクレーン船を使って海中に沈め設置した。

 現場には現在、 実証実験用として防波堤鋼管3本が設置されている。

 同事務所は 「本年度中の設置を目指し、3月下旬には可動確認を実施したい」と話している。

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