どうなる憲法改正 弁護士ら連続講座


熱心に話を聴く参加者ら

 自民党が参院選で大勝したことで衆参の「ねじれ」を解消したことを受け、争点の一つでもあった憲法改正が現実味を帯びている。弁護士を中心に活動する青年法律家協会和歌山支部(豊田泰史支部長)は24日、和歌山市手平の和歌山ビッグ愛で憲法連続講座「完全攻略深めよう憲法」(全3回)をスタートさせ、集まった約70人と意見交換した。報道各社の世論調査では、憲法改正に賛成派が反対派を上回るなどしており、今後の動きが注目される。

 この日の講師は岡正人弁護士。憲法96条をテーマに議論を展開し、白熱したのは憲法改正の過程で国会の発議を受けた後の国民投票の「有効投票の過半数の賛成」の問題。国民投票法(平成19年成立)が、最低投票率を定めていないことについて会場から「国民の投票率が40%だった場合、過半数は21%になるがそれが国民意思の反映か」など疑問視する声が上がった。

 岡弁護士は、諸外国の憲法改正内容について、「アメリカは戦後6回憲法を改正しているが、ほとんどが選挙に関することで他の国も多くが統治機構に関する改正。人権に関することではない」と紹介し、護憲の立場を強調した。

 質疑応答で会場からは、「改憲派も入れて議論するべき」「憲法も人間がつくったものなので、時代に合わせて変えるところは変えてもいいのでは」などの意見もあった。

 今後の講座は8月7日、20日午後6時半からビッグ愛で行われる。無料。

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