紀州民芸盆栽展 6日まで県公館で

本物と見間違うような精巧な作品
本物と見間違うような精巧な作品

 和歌山市和歌浦中の県公館で4日、紀州民芸盆栽などを展示する「第71回花と心のたび展」が始まった。6日まで。紀州民芸盆栽作家の櫻井榮子さん(72)と生徒約80人が、工芸盆栽やアートフラワー約280点を展示している。

 紀州民芸盆栽とは紙や布、粘土などのさまざまな材料を使い、樹木や草花を創作したもの。訪れた人は、その精巧さに驚きながら見入っている。

 洋室には、市民大学の生徒らによる華やかなアートフラワーを展示。美しい庭園が見渡せる和室では、庭の趣と和の作品が融合し、櫻井さんの内閣総理大臣賞受賞作「熊野杉」をはじめ、マツや梅の重厚な作品、ナデシコやヒオウギなどのかわいらしい盆栽作品が並んでいる。

 今回は那智田楽のユネスコ無形文化遺産登録を記念し、扇神輿(みこし)や田楽披露の絵とペアにした作品も並ぶ。

 同市神前の小林政美さん(68)は「まるで生花のよう。清楚で、しっとりと落ち着いた雰囲気がすてきですね」と話し、櫻井さんは「一つの鉢の中に大自然を表現し、『最少で最大』を示すのが工芸盆栽。自然豊かな空間で、個性のある作品をお楽しみいただければ」と話している。

 無料。午前10時から午後5時(最終日は4時まで)。問い合わせは櫻井さん(℡090・2287・1996)。

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