和歌山の可能性広がる 「成長戦略」へ3施設紹介

門 博文

 6月末に通常国会が終了し続いて参議院選挙が行われました。私たち自由民主党は先の総選挙に続き多くの議席を頂戴し安定した政権運営をできる環境を与えていただきました。まず経済から日本を立て直すべく「アベノミクス」3本の矢が放たれております。いよいよ3本目の「成長戦略」を具体的にそして地方にも描き実行していかなければなりません。

 一言で成長戦略と言っても降って湧いたように新産業が生まれるわけではありません。今ある産業を成長させていくことが最も現実的でそして速い対応だと私は思います。そこで国会が閉じているこの期間に私は和歌山の可能性を探るべくまた学ぶべく各所を訪ねさせていただきました。それぞれに地道に活動、研究をされている方々のひたむきな姿に触れ和歌山の成長戦略の可能性をビシビシ感じました。今回はその中で特に印象的であった3カ所のご紹介とご報告をさせていただきます。

 〈県工業技術センター〉
 和歌山の製造業を中心とした中小企業の総合研究機関の役割を果たしてくれています。地場産業の化学や繊維、皮革加工や食品、薬事に至るまで企業単独ではなかなかできないような研究や品質調査などを行ってくれています。新しい製品を開発するためにはこのような研究機関が必要です。今話題の3Dプリンターも配備されており、今後の新製品の開発に大いに力を発揮してくれると思います。日常の生活ではほとんど訪れる機会はありませんがここの存在に今後益々スポットを当てて行かなければなりません。

 〈県農業試験場・果樹試験場・かき・もも研究所〉
 文字通り和歌山の農業、特に果樹を中心に栽培方法や病害虫対策を研究しておられます。また柑橘を中心に新しい品種の開発もされており今後の和歌山の農業の可能性を探ってくれています。品種改良は単に甘いというだけでなく作りやすさや病害虫への耐性、収穫期の設定など様々な観点から進めなければならない難しさがあります。また農業の最近の課題の一つである「鳥獣害対策」についても防護ネットや柵の研究なども行っておられました。農業のみならず漁業や林業を中心とした一次産業がもう一度地域に定着すること。「食べていける」仕事として復活していくことで真の意味で故郷が守れるようになると思っています。

 〈関西国際空港〉
 私たちの和歌山から直近にある「都市近郊型の24時間国際空港」。首都圏の国際空港である成田空港より随分アクセスのしやすい空港です。また24時間離発着が可能であるということは夜中でも人は難しいとしても貨物なら動かすことができます。このような好条件の関西空港を開港から20年を迎えようとしている今、もう一度見つめ直し和歌山の成長のために活用していかなければなりません。
 (輸出)先ほども触れましたが農業はこれからの和歌山の可能性を大いに秘めた産業であると思います。この空港の利便性を生かしこの故郷の大地でできた新鮮でおいしい海山、畑の恵みをアジアに世界に届けようではありませんか。また工業の面でもコストの安い諸国に製造の場を奪われてはおりますが特殊な技術や性能による部品ではまだまだ競争力を持っているものも和歌山にはあります。空路で運べる高付加価値のものを作り、そしてこの空港からどんどんと輸出して外貨を獲得していこうではありませんか。
 (外国人旅行客)LCCの乗り入れによって関西空港は乗降客が近年にないくらい増加しています。今後、国内線の増便はもちろんのこと国際線においてもLCCの増便が図られていきます。特にアジアとの繋がりが一層強化され東京よりも短時間で来れる関西におのずと来訪者の増加が期待されます。和歌山こそ直近の地の利を生かし外国人旅行客の第一訪問地としてまた最終訪問地として全ての旅程に組み込まれるように働きかけをしていくべきだと思います。

 このように見てまいりますと可能性はどんどん広がる一方です。政治や行政だけでなくまちが、そして人が一緒になって和歌山の可能性を、子供たちに送れる可能性を一つ一つ実現させていかなければなりません。

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