篆刻の世界味わおう 10日までギャラリーわかまる

目にする機会の少ない篆刻の魅力が詰まった展示
目にする機会の少ない篆刻の魅力が詰まった展示

 「隨風會」(ずいふうかい、山下方亭会長)の第14回「紀州篆刻(てんこく)展」が10日まで、和歌山市吹上のNHK和歌山放送局「ギャラリーわかまる」で開かれている。

 篆刻とは、石などに篆書体の文字を彫るもの。会員や役員ら13人が25点を出品している。

 作品は「福以徳招」「厳恭寅畏」など、中国詩文から選んだ名言や佳句を印に刻み、朱泥で押して仕上げた軸や額。
 「紀州の名所・旧跡」のコーナーには、秋月の國懸神社を題材にした作品、昨年篆刻体験に参加した小学生2人の「紀州」「伏虎城」も並んでいる。

 硯(すずり)の拓をとり、印を押した華やかな作品もあり、会員の山本寿法さん(46)は「篆刻は総合芸術。書や絵、印面や字体など、全てを考えながらの紙づくりもまた楽しいんですよ」と笑顔。中島大夢さん(71)は「黒と白の中に、赤と白の芸術を添える。小さな印に文字を刻む『方寸の世界』が魅力ですね」と話していた。
 その他、正月の年賀状用の印にぴったりの篆刻の体験コーナーも設けられ、にぎわっている(当日受け付け、材料費500円)。

 問い合わせは同所(℡073・424・8111)。

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