WAKAYAMA NEWS HARBOR
和歌山さんぽみちプロジェクト

免疫力アップで風邪予防に効果 橋本・高野口町の「ナタ豆茶」

大阪市内の複合施設で販売された「ナタ豆茶」(今年9月)

 今シーズン一番の寒さを観測した1週間。街では風邪の人が増え、病院ではインフルエンザの予防接種を求める患者が多くなった。

 マスクの着用、手洗い、うがいは風邪予防の基本だが、日々の生活に健康志向の試みを加えることも一つだと思う。例えば、免疫力を高め、風邪やインフルエンザ予防にもつながるという「ナタ豆茶」。最近、橋本市高野口町で製造、販売が行われ、地元のみならず県外でも販売されるようになった。今週は高野山麓で収穫される「ナタ豆」について紹介したい。

 「ナタ豆」は全長約30㌢、幅約5㌢の大きな鞘(さや)に包まれ、その名の通りナタのような形をしている。古くから漢方薬として膿を出す効果があるとされ、蓄膿症や歯槽膿漏(しそうのうろう)の改善に使われてきた。成分として含まれるコンカナバリンAが、免疫機能を活発にさせる働きがあるとされ、細菌やウイルスの繁殖を防ぐ他、肌荒れの改善に効果があるといわれる。このシーズンに持って来いの健康飲料だ。飲んでみると一般的な「ほうじ茶」に少し苦味を増したような感じだ。

 橋本市高野口町で「ナタ豆」を栽培し加工販売を営む島村農園さんは、県内のみならず関西各地の店頭やネット販売による販路拡大に尽力されている。ことし9月には大阪市内の複合施設で「おいしい紀州のナタ豆茶」として販売。和歌山の新ブランド「ナタ豆茶」で、この冬を健康に過ごしたい。
       (次田尚弘/大阪)