銀行と利用客が連携 振り込め詐欺防ぐ

当時の状況を振り返る小川さん㊥、千百松支店長㊨
当時の状況を振り返る小川さん㊥、千百松支店長㊨

 振り込め詐欺を未然に防いだとして、和歌山北署は26日、紀陽銀行紀の川支店(和歌山市市小路)の千百松豊和支店長(52)と利用客の小川忠弘さん(77)に感謝状を贈った。

 今月18日午後2時ごろ、小川さんが同支店のATM(現金自動預払機)を利用しようと訪れた際、携帯電話で話しながらATMを操作している男性(58)を発見。操作方法を聞きながら入力するなど不自然な点があったことから行員に知らせた。

 その後、千百松支店長が男性から携帯電話を借り、身分を隠して相手の男と会話。振り込まなければならない理由を追及すると相手が電話を切ったという。

 男性は以前購入した商品に関して「リストの個人情報を抹消しなければ大変になる」と言葉巧みにだまされ、3万円を振り込もうとしていたという。

 贈呈式では、溝端廣署長が「銀行は詐欺を水際で食い止める最後のとりでです」と感謝の言葉を述べた。千百松支店長は「お客さまから知らせをいただいたので何が何でも被害を食い止めたかった」と振り返り、小川さんは「家内にいつも『注意してね』と言われていることが生きたかな」と喜んだ。

関連記事

同じカテゴリのニュース一覧