映画「エルトゥールル」 22日、田中監督が講演

日本とトルコの友好の原点、エルトゥールル号、
日本とトルコの友好の原点、エルトゥールル号、

 来年の公開を目指し、現在日本とトルコ合作で制作が進められている、トルコのエルトゥールル号遭難事件を題材にした映画「エルトゥールル(仮題)」でメガホンをとる田中光敏監督の講演会が22日午後2時から、和歌山市美園町の県JAビルで開かれる。最新作「利休にたずねよ」で日本アカデミー賞優秀賞を9部門受賞するなど、注目を浴びる田中監督が、クランクイン間近となった映画プロジェクトへの思いを語る。

 NPO法人「エルトゥールルが世界を救う(浦聖治理事長)」が主催。

 映画は、1890年9月に和歌山県串本町の沖合で発生した、トルコの使節団を乗せた軍艦、エルトゥールル号の遭難事件を題材にした物語。乗組員618人が暴風の荒れた海に投げ出される大事故となったが、地元村民が村を挙げて衣食を提供。献身的な処置で69人の命が救われ、日本とトルコの友好の絆として語り継がれている。

 現在、同NPOバックアップのもと、日本とトルコ共同で映画化のプロジェクトが進行。映画は配給大手の東映が手掛け、ことし夏のクランクインを予定している。県内での撮影の予定もあるという。

 田中監督は平成13年、東京国際映画祭コンペ作品「化粧師―kewai―shi」で映画監督としてデビュー。最新作「利休にたずねよ」は、カナダモントリオール世界映画祭のワールドコンペ部門で最優秀芸術貢献賞を受賞。日本アカデミー賞でも優秀賞を9部門受賞している。

 同NPOの西廣真治理事は「映画の成功に向け機運を高めていきたい。和歌山で誇らしい友情関係が生まれたことを多くの人に知ってもらい、県の自慢にしてほしい。郷土愛や勇気を奮い立たせる機会にしてもらえれば」と来場を呼び掛けている。 

 無料。事前申し込みは不用。定員350人。問い合わせは同NPO(℡073・479・5777)。

 

田中光敏監督

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