紛争のイラクで活動 日赤の吉田さん
現地で活動する吉田さん㊨
赤十字国際委員会の「イラク紛争犠牲者救援事業」でイラクに派遣され、避難民らの支援に当たっている、日赤和歌山医療センター(和歌山市小松原通)の吉田千有紀さん(第三外来看護師長兼国際医療救援部)が一時帰国し、1日、同センターで現地での活動状況や課題などを報告した。
吉田さんの派遣期間は昨年11月23日からことし11月下旬までを予定。先月25日に帰国し、今月10日には再出発する。これまでにカンボジアやアフガニスタンなど多数の国で支援活動に参加しており、直近では、昨年9月にコレラが拡大したアフリカ西部のシエラレオネで保健衛生活動に携わった。
イラクでは、イスラム過激派組織と政府軍の紛争が激化する中での支援。吉田さんは同国南部に位置する都市・ナジャフを拠点に、現地の医師3人と共に行動し、子どもの予防接種▽医療物資の供給▽外傷患者への対応――などを重点に活動している。
吉田さんによると、イラク北部では紛争が多発し、昨年12月からこれまでに1万2000人以上が南部に避難してきているという。
イラクの課題として、吉田さんは「女性や子どもといった弱者が攻撃の対象となる。安全の確保、政治的安定、生活状況の改善が必要だ」と話した。
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