高島屋の歴史パネル展 12日まで

かつてのにぎわいを伝える懐かしい写真が並ぶ
かつてのにぎわいを伝える懐かしい写真が並ぶ

 31日に閉店する南海和歌山市駅ビル内の島屋和歌山店(中戸秀和店長)の41年の歴史を振り返るパネル展が、1階正面階段横の特設会場で開かれている。古写真や年表、歴代の制服などが並び、大勢の市民が「昔は活気があったなぁ」「懐かしい」などと、思い思いに見つめている。12日まで。

  同店が地域への感謝の思いを込め、まちの繁栄とともに歩んだ歴史を記憶にとどめてもらおうと開催。古い資料の他、和歌山大学観光学部生によるまちづくり提案「まちらぼ」も併催で、過去・現在をたどり、未来を見据えた内容になっている。

 会場にはパネル約20点や年表が並び、昭和6年に開設された出張店に始まり、23年の支店、48年の現在の和歌山店オープンまで、戦前から戦後の同市の歩みとともに紹介。

 6万人を超える入店数があったという現在の和歌山店開店初日、館内にあふれる人の様子や、屋上にあった馬場でポニーにまたがる子ども、節目を祝う周年式典の華やかな様子などを伝えている。昭和40年ごろの包装紙や、歴代の制服6着も並ぶ。

 学生のコーナーでは市駅周辺を500分の1の大きさで表した模型や、市堀川周辺の景観づくりなど、将来像を描いたパネルを紹介している。

 学生時代は加太線で通学し、同店開店1年後に初任地配属となった同店の森下雅男店長代理(58)は「お世話になった地域のお客さまに元気な時代を懐かしく思い起こしてもらい、活気やエネルギーを未来の和歌山市に引き継いでいければ」と話していた。

 同店の常連客という同市加太の中村真喜子さん(49)は「屋上の遊園地も覚えています。高校の通学にも市駅を使っていたので、寂しい気持ちでいっぱいです」と懐かしそうに見ていた。

 無料。午前10時から午後6時(最終日は3時)。問い合わせは同店(℡073・432・1101)。

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