県と災害協定結ぶ 生活衛生団体協


協定書に調印する中谷理事長(奥)と仁坂知事(手前)

 災害時の帰宅困難者や長期の避難生活者を支援しようと、ホテルや飲食業、理美容業など県内約2800店が加盟する県生活衛生団体協議会と県生活衛生営業指導センターは「防災の日」の1日、県と災害時応援協定を結んだ。店のトイレを開放する他、入浴施設の無償開放や食事、理美容サービスの無償提供、シーツなどの無料クリーニング、無料映画上映会などに取り組む。

 同協議会は、旅館ホテル▽飲食業▽食肉▽理容▽美容▽クリーニング▽興行▽公衆浴場(休止中)――の実質7生活衛生同業組合で構成。同センターは生活衛生営業者への経営・融資相談や、利用者・消費者からの苦情の処理などを行っている。

 業界全体が県とこのような協定を結ぶのは、岩手、長野、広島、滋賀、鳥取に続いて全国6県目という。同協議会の会長、同センターの理事長を務める理容組合の中谷進理事長が昨年夏に発案し、準備を進めてきた。

 この日は知事室で協定書の調印式があり、各組合の代表らが出席。中谷理事長と仁坂吉伸知事が協定書に調印した。中谷理事長は「わが国は災害被害がどこにでも起きる状況下にあり、地域の共助の精神が極めて重要。防災の日に協定を結ぶことができ、ありがたい」とあいさつ。仁坂知事は「命を守った次は皆さんの協力が必要になる。本当に心強い限り」と感謝した。

 中谷理事長は「被災者に身をさっぱりして、疲れた心をリフレッシュしてもらい、これからやっていこうという気持ちを持ってもらえるように取り組みたい」と話している。

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