【AR】地域のライフライン 移動スーパー開始

 和歌山市、紀の川市でスーパーを展開するサンキョー(本部=和歌山市市小路、石原達夫社長)は19日、移動スーパー「とくし丸」の運行を開始した。3つのルートを週1~2回ずつ回り、買い物に行きたくても行けない人たちの玄関先まで食材や日用品を届ける。㈱とくし丸(徳島県)との提携で実現し、和歌山県内での運行は初めて。

 出発式が同日、サンキョー楠見店で行われ、従業員や来賓約50人が出席。石原秀夫副社長が「この地域の買い物に困っているお年寄りは、創業当初からサンキョーを大きくしてくれたお客さまでもある。恩返しできればと思っている。地域になくてはならないライフラインになるために、従業員一同頑張っていく」とあいさつした。

 とくし丸の住友達也社長は「地域のことは地域ですることがこれから重要になる。地域の中で持続可能な経済の仕組みを、とくし丸を通じて作ってもらえれば」と祝辞を述べた。テープカットの後、移動スーパーの軽トラックは、出席者の拍手に送られて出発した。

 初運行となったこの日は、600品目の商品を軽トラックに積み、和歌山市の大谷・鳴滝地区の約40戸を回った。車から流れる音楽が近づくと、お年寄りらが自宅から出て来て、販売員と会話を交わしながら品定めし、鮮魚や野菜などを購入していた。

 買い物をした80代の女性は「車に乗らないようになって不便を感じていた。雨の日など重たいものが買えない。来てくれてありがたい」と笑顔を見せていた。

 移動スーパーの運行は、大谷・鳴滝コースが月・木曜日、善明寺・園部コースが火・金曜日、市小路・船所コースが水曜日で、希望者宅を訪問する。停車時の買い物は誰でも利用できる。問い合わせはサンキョー(℡073・455・7766)へ。

軽トラックに食料品などがぎっしり

軽トラックに食料品などがぎっしり

関連記事

同じカテゴリのニュース一覧