大空襲受けたご神木の根発見 宇治神社
和歌山市魚住町の宇治神社(西尾酒子宮司)境内の地中から、かつてご神木として祭られていた樹齢400年以上のクスノキの根が見つかった。ご神木は昭和6年に県の天然記念物に指定されたが、70年前の和歌山大空襲の業火にのまれ、焼失したとされていた。
ご神木は、周囲約5・5㍍、高さ約23㍍の大きさで、境内の中心辺りにあったとされる。今回、鳥居を新しくするに当たり、境内で建設工事を進めていると、掘り起こした地面から、黒く焼けこげた跡の残るご神木の根が姿を現した。
西尾宮司は「神社を今までずっと守ってくれていたんだと感激しました」と驚きの様子。境内ではご神木の子孫木を植樹して育ててきたが、地下でご神木と子孫木の根がつながっていたことも工事の過程で分かった。西尾宮司は「子孫繁栄の縁を感じます。皆さまにご神徳を授かってもらいたいですね」と話していた。
見つかった根は、鳥居の建設により再び埋められる。
今回、造られている鳥居の材料には、平成25年の式年遷宮で社殿が解体された伊勢神宮(三重県)の古材(ヒノキ)を拝領した。高さ約4㍍、幅約4・5㍍。11日午前10時から、同神社境内で鳥居の竣工奉告祭とくぐり初め式が行われる。
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