半島振興法改正に喜び 第二阪和の一部供用に努力

門 博文

 今さら言うまでもありませんが私たちの故郷和歌山は日本最大の半島、紀伊半島に位置しております。半島とは陸地が海に突き出た地形を言うわけですが、この地形が現在の交通事情の発展を阻みひいては地域の発展の足かせとなっている場合があります。このような状況に光を当て半島の発展に寄与せんとしてつくられたのが半島振興法であります。今からちょうど30年前に制定された法律であります。私事で大変恐縮ですが昭和50年に父が県議に当選させていただきました。同僚の県議さんが全国で先んじてこの法律の制定に向け和歌山県議会から熱心に取り組んでいらっしゃる様子を当時、父から聞いておりました。そのご苦労が実って昭和60年に10年の時限立法としてこの半島振興法が成立し、以降2度の期間延長を経てこの度3度目の延長時期を迎えたのであります。

 私はこの改正にあたって自民党の半島振興特別委員会で森英介委員長(千葉11区、衆議院議員)の御指導のもと事務局次長として今回の改正案成立に携わることができました。この法律そのものはいわゆる「議員立法」で、この度の延長も与野党での調整を経て成立にこぎつけたものです。初めての経験でありましたが自民党内での合意形成、そして連立を組んでおります公明党との与党協議。そしてその案をそれぞれの野党に提示してさらに修正を加えながら全会一致が得られるように働きかけを続けていく。この過程の中でさまざまなことを学び体験させていただきました。関係者全員の努力と理解のかいがあって何とか平成26年度内に成立の日の目を見ることができました。半島地域振興対策協議会の会長を本県の仁坂吉伸知事が務めておられることもあって和歌山人としてこのことに携われたことは大変大きな喜びとなりました。また子供の頃から耳にしていた法律に関われたことに縁を感じました。このことを契機にわが故郷和歌山が次代に向け反転攻勢をしていくきっかけとなればと念じております。

 この半島振興法の成立から時期をしばらく置き平成27年度予算が成立しました。新年度に食い込んでの成立となりましたが国民生活への支障は最小限にとどまったと思います。和歌山市関連で主だったものとしては懸案の道路網の整備で京奈和自動車道に約300億円、第二阪和道に約30億円それぞれ獲得することができました。また3年前に発生しました和田川流域の浸水対策として今年度も国費で約10億円の予算が投入されることになりました。いつ発生するかわからない災害ですが一刻も早く対策することが重要であると思います。また、前回もご報告しました青岸の汚泥再生処理センターに約10億円の予算も計上され、市民生活に支障を来さないよう工事を無事進めていくことができるようになりました。

 このように順調に予算が獲得できたのですが現在一つの課題の解決に取り組んでいます。第二阪和国道において秋の国体までの開通は残念ながら実現することができなくなりました。しかし、この秋に平井ランプ(ふじと台に直結する出入り口)まで一部供用できないかという課題です。ふじと台に大きなショッピングモールが開業してから周辺の交通渋滞は皆さんもご承知のところかと思います。この平井ランプまでの一部供用がかなえばこれらの問題は大きく改善されます。5月11日には現地にて国土交通省に対して地域の方々と一緒に要望活動を行う予定です。何とか地域の熱心な声に応えていただいて無事開通できますよう私も強く訴えかけをしたいと思っております。結果については後刻ご報告いたします。

 いずれにしましても秋の国体に向けさまざまな準備が進んでまいりました。県民挙げて全国からのお客さまをお迎えしようではありませんか。

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