地元密着の釉薬 25日まで清水さん作陶展

 岩出市根来の陶芸家・清水均佳(まさよし)さん(67)の作陶展が25日まで、和歌山市九番丁のギャラリーけまりで開かれている。

 清水さんは下津のミカン灰や九度山の柿灰、梅灰など、〝和歌山産〟の果実灰で釉薬(ゆうやく)を作り、独特の風合いに仕上げている。東京や米国などでも作品を発表。個展の開催は3年ぶりで、平皿や鉢、マグカップや酒器など、日常雑器約300点を展示している。

 信楽や備前の土などを使い、登り窯と穴窯で焼成。釉薬を使わない素朴な焼き締めの他、9年前から交流のある米国フロリダ州の陶芸作家3人の作品も並ぶ。

 勤めていた会社を退職後、陶芸家として20年、土に触れてからは50年になるという清水さんが特に力を入れるのが、ミカンと柿灰で「相性のいい土や焼き方を探すのが楽しい。これからも挑戦を重ねたい」と笑顔。20年前に地元で採った土を使い、九度山の柿灰で焼き上げた茶わんなども目を引いている。

 また、ことしが県とフロリダ州の友好提携20周年となるのを記念して、6月から8月まで、清水さんと、交流する米国の陶芸家3人が同州で陶芸展を開く。

 清水さんは「自然灰の可能性や魅力を伝えたい。ぜひ作品を見てもらい、実際に使ってその良さを感じてもらえたら」と話している。

 午前10時から午後6時(最終日は4時)まで。問い合わせは同ギャラリー(℡073・432・3000)。

地元の果実灰を使った作品と清水さん

地元の果実灰を使った作品と清水さん

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