梅酒の仕込み始まる 1カ月半で500㌧

 梅の日の6日、海南市藤白の酒造会社・中野BC(中野幸生社長)で今季初めての梅酒造り「初仕込み」が行われた。この日から約1カ月半をかけて約500㌧の南高梅を高さ4・2㍍、直径2・6㍍のタンク42基に漬け込み、梅酒約160万本(720㍉換算)を生産する。

 初日は、みなべ町の農家などから届いた、手摘みされたばかりの南高梅約20㌧(約50万粒)をタンク3基に漬け込む作業が行われた。朝から梅が続々とトラックで運び込まれ、社内に甘酸っぱい香りが漂った。従業員が梅に傷が付かないように丁寧に水洗いし、あく抜きをした後、醸造アルコール、砂糖、水が入ったタンクに梅を漬け込んでいった。

 梅酒造りを統括する梅酒杜氏の山本佳昭さん(45)は「農家の方たちが育てた大切な梅を預かっているという気持ち。一年中気を抜けない作業になりますが、いいものを作りたい」と話していた。

 タンクに漬け込んだ梅は約半年後に取り出し、さらに9カ月以上熟成期間を設ける。来年秋ごろに完成を迎え、日本全国の料理店や、世界17カ国に向けて出荷される。

南高梅をタンクに仕込む従業員

南高梅をタンクに仕込む従業員

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