200年前の和歌山城内絵図など展示

県立博物館(和歌山市吹上)で9月6日まで、和歌山城の歴史をたどる夏休み企画展「わかやま城探検」が開かれている。約200年前の城内部を描いた絵図や、徳川頼宣(よりのぶ)が大坂の陣で着たといわれる陣羽織、城内で発掘された考古資料など63点を展示。関連企画として、館内などを巡って解くワークシートや、缶バッジプレゼント(高校生以下)もあり、多くの来館を呼び掛けている。23日には和歌山城の探検ツアーも開く。

このほど同館の前田正明主任学芸員によるミュージアムトーク(展示解説)があり、和歌山城や城下町の歴史を分かりやすく解説した。

天守閣の紙模型の展示前では、江戸時代中ごろの天守閣は今のような白壁ではなく、腰板張りであったことを紹介。その後、耐久性や防火などの観点から白壁が採用されるようになったことを話した。

その他、「大奥」にあたる二の丸の敷地から発掘された食器や焼き物など、当時の生活の様子や風流な世界の名残を伝える資料を紹介し、「江戸時代の和歌山と今の和歌山の違いを知って、お城や城下町を歩いてもらうと、今まで気付かなかった発見もあるはず」と話した。

橋本市出身で、留学先の米国から帰省中の大学生、苗代愛佳さん(20)は「和歌山城についてあまり詳しく知りませんでしたが、歴史を聞いてとても誇りに感じました。実はまだ行ったことがないので、ぜひ行ってみます」と話していた。

子ども向けの展示解説(大人も参加可能)は9日、15日、23日も午前10時から開催。28日までの平日は入館料が半額になる。高校生以下は無料。

関連企画として、23日午前10時半から、日本城郭史学会委員の水島大二さんが和歌山城内(二の丸・西の丸周辺)を案内する「わかやま城探検ツアー」(無料)がある(11日に申し込み受け付け開始)。問い合わせは同館(℡073・436・8684)。

約200年前の城内を描いた絵図も展示

約200年前の城内を描いた絵図も展示

 

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