時代の変わり目の祭典 2回目の和歌山国体、五輪

石田 真敏

天皇皇后両陛下のご臨席を仰ぎ、2015紀の国わかやま国体の開会式が週間予報の心配を打ち消す好天に恵まれるなか盛大に執り行われました。
また、前日には第10回日本スポーツグランプリの表彰式があり、10名の方々が日本体育協会から表彰されましたが、受賞者の皆さんは長年にわたりスポーツを実践してこられた方々ばかりです。なかでも水泳の1500㍍自由形で、100才超の女性として世界初の完泳をされた101歳の女性には驚きとともに特に大きな拍手が送られました。

さて、昭和46年の前回和歌山国体のとき私は高校を卒業し東京の予備校に通っている最中で、個人的にはそれこそ国体どころではありませんでした。1年違えば、選手でなくとも雰囲気は大いに楽しめたのに誠に残念なことでした。

というのも、ともに坊秀男衆議院議員の秘書を務めた一歳下の尾崎要二県議は、水泳選手として出場されたそうですし、他にも出場された方が私の周りに大勢おられます。やはり何ものにも代えがたい貴重な体験だと思います。それだけに今回、出場される皆さんにも大いに楽しまれご活躍いただきたいと思います。

また、国体の大きな成果に当時造られた和歌山市内の国体道路や紀三井寺競技場などの整備があり、今も主要なインフラとして活用されています。国体の開催によって道路や体育施設などのインフラが急速に進展しました。今回も秋葉山プールなどの施設が整備され、先日来、道路などの開通式も続いています。長年計画されていたものが国体に間に合わせるべく急ピッチに進んだものであり、県内の道路事情などが大きく改善しました。末永く県民の皆さんに活用いただければと思います。

一生のうちに故郷での国体を2回経験できることは非常にありがたいことですが、日本での五輪も2回経験できそうです。

昭和39年の東京五輪のとき私は小六で、学校の教室でテレビ中継を見て大いに胸躍らせた記憶があります。このとき全国的にテレビが普及し、新幹線も開業しました。昭和35年に所得倍増計画という新しい時代の目標が発表され、東京五輪は日本の高度成長がいよいよ加速する契機となりました。

そして2020年の東京五輪も、時代の大きな変わり目で迎えることになります。すでにその兆しが至る所に散見でき、恐らく確実に起きる四つの大変化、すなわち人口・技術革新・環境・時空の変化を踏まえた新しい時代が、東京大会をきっかけとして大きく花開くことになると想像します。

明治は国の力を、戦後は国民の経済力をつけた時代です。そして成熟期といわれる現代は、人間が中心の国づくり(豊かでゆとりある生活の実現)をめざす時代だと考えます。前回五輪のように目標に向かって進むきっかけとなるようにしたいものです。

何はともあれ、年を重ね、前回とは違った目で楽しみたいと思います。同時に、時代が大きく変わる非常に重要な時期であることを十分認識し、これからの和歌山そして日本のあり方をしっかり見極めて行きたいと思います。

なお、和歌山県バドミントン協会会長を務めていますので、県代表選手の皆さんの活躍をしっかり応援するとともに、岩出市で開催される競技大会がスムーズに運営されるよう協会の皆さんとともにしっかり取り組んでまいります。

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