浅見五郎助茶陶展 1日~ギャラリー龍門

京都の陶芸家、浅見五郎助氏(63)の作陶40周年を記念した茶陶展が1日から4日まで、和歌山市のホテルアバローム紀の国で開かれる。氏は江戸時代から伝統技法を継承する浅見家の六代目で、県内での展示会開催は初めて。生地にヘラや印などの文様を刻んだ三嶋や、ダイナミックに線を引いた刷毛目(はけめ)といった技法を駆使した茶わんや水指、花入れ、香合や焼締めなどの新作約90点を紹介する。

主催は美術・茶の湯道具の翠洸洞(三重県津市)。初代五郎助は江戸時代の高槻藩の武家出身で、二代目清水六兵衞に師事し、嘉永元年(1848)に五条坂に開窯。祥瑞の写しを得意としたことから、号を祥瑞五郎助とし、祥瑞窯を名乗る。当代は昭和62年に襲名した。

六代は祥瑞や、みやびやかな絵付けの京焼の他、国から技術保存の指定を受ける三嶋・刷毛目に、独自の創意を盛り込み作陶。漆工芸の技法の一つ、螺鈿(らでん)を陶器に施すなど、斬新な発想で新境地を開拓している。浅見氏は「さまざまな種類の作品をご用意しました。気軽に足を運び、陶芸の文化にふれていただければ」と呼び掛けている。

午前10時から午後5時(最終日は4時)まで。会期中は和歌山の各社中による茶席も設けられる(午前11時~午後4時)。1日は表千家・林光子社中、2日は表千家・久岡美喜子社中、3日は表千家・林和世社中、4日は永岡一惠社中。

問い合わせは翠洸洞(℡059・228・4865)。

花三嶋茶わん

花三嶋茶わん

関連記事

同じカテゴリのニュース一覧