白山神社の鳥居完成 宮司と子供ら手作り

紀の川市粉河の粉河産土神社境内にある白山神社に、中山淑文宮司(68)や地元の子どもたちのボランティアが手作りしてきた鳥居が完成した。

中山宮司によると、白山神社は縁結びにご利益があり、鳥居は約60年前の台風で倒れてしまい、その後は鳥居がない状態だったという。同神社は、北陸鎮護の大社である白山比咩神社が、隔月で発行している社報に掲載が決定し、これを機に、鳥居を制作することにした。

鳥居には、産土神社を崇敬している地元住民が提供したヒノキを使用。中山宮司は地元の子どもやボランティアと作業に取り組み、約3カ月半で完成させた。

使用したヒノキは1㍍50㌢~2㍍50㌢程度の長さで、竹のへらを作って木の皮を剥いたり、たわしを使って磨いたりして使える状態に仕上げ、ペンキ塗装も手作業で行った。

18日には、同神社の秋祭りを開き、そこで完成披露会を行う予定。祭りではこの他、巫女(みこ)の舞や箏の演奏、十二単のお服上げ奉納などがある。

中山宮司は「手伝ってくれた皆さんのおかげで完成を迎えた。たくさんの人に足を運んでもらいたい」と話している。

大畑さんが正階に 理想の神主目指し

粉河産土神社の禰宜・大畑梓さん(27)が、神職の資格「正階」を取得した。大畑さんは22歳で直階、平成25年に権正階となり、ことし9月に約1カ月の研修を経て、目標だった正階となった。

中山宮司は「今では(大畑さんに)学ぶことも多い」と喜び、大畑さんは「神社に訪れる人たちの理想の神主になりたいと思います」と話していた。

完成した鳥居を前に、正階を取得した大畑さん㊨と中山宮司

完成した鳥居を前に、正階を取得した大畑さん㊨と中山宮司

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