根来寺根来塗の展覧会 24日まで近鉄で
県指定郷土伝統工芸品、根来寺根来塗の宗家・池ノ上曙山さん(56)と直弟子4人による展覧会「酒器の系譜―曙山と直弟子たち」が24日まで、和歌山市友田町の近鉄百貨店和歌山店5階画廊で開かれている。
片口銚子や杯などの酒器を中心に、盆や皿、わんなど約600点を展示販売。鮮やかな朱色の作品の他、最近特に人気が高まっている黒塗りの黒根来も並ぶ。
池ノ上さんは約30年前、根来塗の権威者である河田貞さんに師事。平成12年に根来寺の許を得て、根来寺根来塗の宗家に。初代根来寺根来塗師として、400年間途絶えていた根来寺での漆器を再興させた。
中世・室町時代の技法で作られた根来塗は26もの工程を経て完成する。下地が丈夫で、年数を重ねても剥離(はくり)がほとんどないのが特徴。熱湯を直接注いでも問題ないほど熱に強く、角が欠けにくく丈夫で、焼き物より強いともいわれている。池ノ上さんは「使い込むほどに艶が出て、傷さえも味わいになる。一生使いの器です」とし「後世に伝えてこそ伝統。ぜひ日常で愛用し、根来塗の魅力を感じてもらいたい」と話している。
午前10時から午後7時(最終日は5時)まで。問い合わせは同店(℡073・433・1122)。

池ノ上曙山さん(手前)を囲んで直弟子の皆さん
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