尊い命を守る挑戦始まる 防災の重要性、世界に呼び掛け

二階 俊博

 希望に満ちた新春を迎えられ心からお祝い申し上げます。

 昨年12月23日(日本時間)、国連総会において和歌山県広川町に伝わる「稲むらの火」の故事に因む11月5日が「世界津波の日」に正式に採択されました。既に日本では2011年6月に制定された「津波対策の推進に関する法律」において、11月5日が「津波防災の日」に制定され、全国各地で様々な避難訓練や津波に関する啓蒙活動が実施されています。これまでに大きな津波災害を経験し、今もまさに東海・東南海地震に備え防災に県民をあげて取り組んでいる私たちが、世界中にその重要性を呼び掛けるスタートの年となります。私も春にはニューヨークの国連本部で各国代表に今後の具体的な取り組みを提案する予定です。津波災害から世界中の一人でも多くの尊い命を守るための挑戦が始まります。

 私たちが生まれ育った、故郷・和歌山には教科書でも有名な「稲むらの火」以外にも、世界に知られる数々の逸話や物語があります。現在、全国の東映系映画館で公開されている「海難1890」は串本町・大島沖で遭難したトルコのエルトゥールル号の史実を映画化した素晴らしい作品ですが、故郷の先人・偉人が遺した立派な精神を、現代の政治に携わるものとしてしっかりと引き継いでまいりたいと思います。

 外交において、特に日中・日韓関係は大きく動き出しました。昨年、私が団長を務めた交流団は韓国(1400名)・中国(3200名)・インドネシア(1100名)ともに地元・和歌山から多くの同志に参加していただきましたが、いずれも大きな成果を収めることができました。両国の関係が困難な時こそ、民間交流や青少年交流が友好を支えていることを再確認できました。

 観光分野においては、今年は訪日客が2000万人を突破する勢いですが、この数はまだまだ伸びると確信しています。関西エアポート株式会社の発足に伴う関西空港の活性化、大型クルーズ船の誘致、LCCのネットワーク拡大等、関西にとっても「観光」飛躍の大きなチャンスが到来します。このチャンスをしっかりとつかむために、オール和歌山で取り組んでまいりたいと思います。

 今年は農林水産分野でTPP対策をしっかりと実施しながら「攻めの農業」を実践しなければなりません。和歌山の農産物の海外輸出をさらに積極的に展開し、土地改良技術を諸外国に輸出する戦略も実行してまいります。

 最後に本年は政治的に非常に重要な一年となります。自由民主党は公明党との信頼関係のもと、安倍政権を支え、緊張感を持って国民の皆さまの期待に応える「責任ある政治」を実行してまいります。引き続き、県民の皆さまの力強いご支援を心からお願いいたします。

 本年が皆様にとって良い年でありますよう、お祈りしつつ。

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