孤立集落との通信訓練 豪雨で崖崩れ想定

災害時に孤立する可能性がある集落と市町村間の通信訓練が23日、県内全域で行われた。県が平成23年の紀伊半島大水害後に始めた4回目の訓練。本年度は別日に訓練する市町村を含め、429集落、市町村、県合わせて約880人が参加した。

22日夕方から23日早朝にかけて大雨に見舞われ、県内各地でがけ崩れなどによる孤立集落が発生し、けが人も出たと想定。集落と市町村は防災行政無線などを使って状況をやり取りした。

昨年度まで、市町村は県にファクスで報告していたが、本年度は昨年6月にスタートした新防災情報システムを初めて活用。市町村がシステムに孤立状況を登録し、県危機管理局や各振興局でその内容をまとめた。

ファクスでは未着や誤送信、ページをそろえる手間などが発生したが、システムの画面上で情報を集計することで、より正確、迅速に訓練は進められた。

県防災企画課は「情報伝達のスピードアップや情報共有に力を入れていくことが迅速な救援救助につながる。

訓練で防災行政無線などに慣れ、災害時にきちんと対応できるようにしたい」と話している。

防災情報システムで市町村からの情報を確認する県職員(県庁南別館)

防災情報システムで市町村からの情報を確認する県職員(県庁南別館)

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