保育士不足の解消を 和歌山市が条例改正案

保育士不足解消を目的に、和歌山市は1日、「市児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める条例」の改正案を開会中の市議会に提出した。幼稚園、小学校、養護の各教諭の教員免許が有効であれば、県が行う研修を受けた後に、保育士とみなされ保育所や保育園で勤務できるようになる他、朝、夕の時間帯と職員の研修等の臨時要員として、無資格者でも勤務できるようになる。可決されれば4月1日から施行される。国の方針に沿ったもので、県内の他の市町村でも施行を予定している。

市保育こども園課によると、市の採用で近年、非常勤保育士の応募が定員割れしている他、各保育園からも「保育士が集まらない」との声が寄せられるなど、保育士不足の兆候があるという。市の待機児童は、昨年4月時点で3人だったが、同10月1日時点で152人に増え、年度途中の受け入れ体制が整っていないのが現状という。

保育士の待遇面では、1人当たりの一日の平均勤務時間が11時間で、3時間の残業分の人手が足りていないとみられている。同課の担当者は「条例改正により、保育士業務の負担を軽減して、保育士のなり手不足の解消につながれば」と話している。

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