28年度予算の早期成立を 委員会審議から学んだもの

門 博文

この度、平成28年度一般会計予算が衆議院を通過しました。私も今国会より予算委員に任命され、この審議に与党の一員として参加させていただきました。県選出の先輩議員であります石田真敏衆議院議員も理事として委員会運営の中心的な役割を果たされていました。私の議席はテレビ中継があった場合、あまり画面に登場しない場所でしたが、しっかり地元の代表として審議に参加してまいりました。
振り返れば本年は異例の早さで通常国会が召集されました。まだ正月気分真っただ中の1月4日に召集された第190回国会。まず7日から13日にかけて平成27年度一般会計補正予算が予算委員会で審議されました。総額3兆3213億円にのぼる予算案で、特に1億総活躍社会の実現やTPP対策、低所得の高齢者に対する臨時給付金などが盛り込まれていました。その後参議院での審議を経て1月20日にこの補正予算案は成立しました。そして続けて平成28年度一般会計予算案が1月22日に衆議院に付託されました。総額96兆7218億円のいわゆる本予算です。言うまでもなく国家予算は国の方向性を示し政策を推進していく「資」になるものです。さまざまな政策が折り込まれており景気回復、経済で結果を出すことを最重点課題としているわが党としては早期成立、予算執行は最大の経済政策、最大の景気対策と考えています。

ここであらためて予算の編成、審議について少しふれておきます。日本の予算は1年ごとに決められます。期間は4月から翌年の3月末までの、いわゆる「年度」です。予算編成の基本的な流れとしては、各省庁が要求する予算額を財務省に提出し、それを財務省が査定し、予算案を作成。それを国会に堤出、可決されて成立するという、ほぼ1年がかりの作業になります。まず夏頃に予算の概算要求に当たっての基本的な方針が決まります。その後、各省庁より一般会計概算要求・要望額が提出されます。年末に政府案が閣議決定され国会に提出。そして審議がスタートします。このような過程で編成された予算案が今まさに衆議院で審査され本会議での採択を経て参議院に送られたのであります。参議院での審議を経て今年度内の一日でも早い時期に成立し、全国各地での具体的な予算の執行が望まれるところであります。和歌山市においても道路の整備や中学校の建設、公立学校への空調の整備など予算に対するさまざまな、そして切実な要望が各所より届いております。これらの要望を実現させるためにもこの予算の早期成立が図られなければなりません。

実質2月3日から始まった予算委員会の審議は実に75時間に及ぶ丁寧な審議となりました。朝9時から夕方の5時まで一日7時間の審議が標準的です。地方や中央での参考公述人による公聴会の開催などを経て審議は終結しました。総理や各閣僚が出席し質疑が行われますが皆さんの答弁は大変勉強になります。事前に質問項目が通告されているとはいえ、この予算委員会での議題はありとあらゆる方面から提示されます。安全保障や選挙制度改革など国政に関する全てが問われます。その質問に皆さん的確にそしてそつなく答弁をされます。いつかあの答弁席に立てるようにまだまだ勉強する必要があるなと痛感しました。また今回はその機会に恵まれませんでしたが質問者の方も大変勉強になりました。求めている答弁を引き出すためには質問する側にも準備や修練した技術が必要です。独りよがりの質問やとうとうと自分の考えだけを一方的に演説する質問者もいらっしゃいます。これでは求める内容の答弁を引き出すどころか、中継で視聴されている有権者の共感も得られないのではと思う場面も多々ありました。与野党問わず特に野党の委員の中にも「なるほど」「そんな発想があるのか」と頷かされる質問者もおられ大変参考になりました。質問の機会が与えられれば充実した質疑ができるよう質問者の立場でも勉強していかなければなりません。

この後は国会活動で少しおろそかになっていた地元活動に精を出しふるさとの課題や可能性を皆さまと共にしっかりと見つけ解決していきたいと思います。

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