景観ガイドライン策定へ 大規模太陽光で

 急増する大規模太陽光発電設備に対する景観基準を明確にするため、和歌山市は1日、「太陽光発電設備等の設置に関する景観ガイドライン」案へのパブリックコメントを開始した。5月2日まで意見を受け付ける。結果を受けて市議会や景観審議会で意見聴取を行い、平成28年度中の策定を目指す。

 同市では現在、景観形成基準にのっとり、パネル面積合計が1000平方㍍を超える場合は景観の届出が必要としているが、景観形成基準は概括的、抽象的な記載であることなどから、事業者に分かりづらく、運用が困難な面があるのが現状だという。
 ガイドラインの策定により、事業者が事前に景観に配慮した事業計画を立てることが容易になり、景観への影響を最小限にする効果も期待される。基準に適合しない場合は、目隠し設置などの勧告や変更命令を行う。
 ガイドライン案では、地域の良好な景観資源▽反射光▽パネルの意匠▽緑化▽眺望点からの見え方――などへの配慮を求めている。和歌の浦などの景観重点地区では、100平方㍍以上の設置で適用するとしている。
 大規模太陽光パネルの設置による景観に関する苦情などは現在、市には寄せられていないが、3月28日の定例会見で尾花正啓市長は「今後、大規模な設備が出てくる可能性もあるので、事前に備えるためにもガイドラインを策定していきたい」と述べた。
 ガイドライン案は市のホームページ内のパブリックコメントのページ、市役所総務課の資料コーナーで閲覧できる。意見の提出は、できるだけ所定の用紙を使用し、住所、名前、電話番号と意見を記載の上、持参か郵送、ファクス、メールのいずれかで市都市再生課(〒640―8511和歌山市七番丁23、℡073・435・1048、ファクス073・435・1117、メールtoshisaisei@city.wakayama.lg.jp)に提出する。問い合わせも同課へ。

ガイドラインで景観保護へ(写真はイメージ)

ガイドラインで景観保護へ(写真はイメージ)

関連記事

同じカテゴリのニュース一覧