旧県会議事堂で会館式典 300人一堂に

3度の移築を経て、岩出市根来で復元整備が進められてきた県指定文化財「旧和歌山県会議事堂」が1日、開館した。同日は議場で式典が行われ、仁坂吉伸知事や県議会議員ら約300人が開館を祝った。

同議事堂は、日本に現存する最古の木造和風意匠の議事堂で、近代県政史を伝える貴重な建造物。明治31年に和歌山城の東側に建築され、約120年間で3度の移築を重ねた。平成17年5月には県の文化財に指定。同24~27年度の保存整備事業で、文化財として保存するため、当時の姿に可能な限り正確な復元作業が行われた。

式典で、主催者の仁坂知事は「この議場に立つことは身が引き締まる思い。大いに利用され、地域の新たな象徴として歴史を刻んでいくことを願っている」とあいさつした。

中芝正幸市長は「市の10周年の記念すべき日に開館を迎えたことは感慨深い」と述べた。

事業経過報告があり、前芝雅嗣県議会議長が記念宣言。「この議事堂を私たちは大切に後世に継承する責務がある。県民の期待に応えるため情熱と英知を結集し、まい進することをここに宣言する」と述べると、会場は大きな拍手をもって賛同した。

開館時間は午前9時から5時まで。当面は入場無料で、定休は火曜。今後は、観光情報を発信する拠点として、イベントなども開催していく予定。

300人が集まった記念式典

300人が集まった記念式典

関連記事

同じカテゴリのニュース一覧