鈴木理策写真展 田辺市内2館で同時開催
新宮市出身の写真家、鈴木理策(1963―)の写真展が16日から6月26日まで、田辺市の市立美術館(たきない町)、熊野古道なかへち美術館(中辺路町)の2会場で同時開催される。最新シリーズを含め、両館合わせて約100点を展示する。
鈴木は1980年代半ばから写真を媒体に創作活動を開始。1998年に故郷、熊野に至る道のりをテーマにした初の写真集『KUMANO』を上梓した。
その後の、ロードムービーのような物語性を持ち、見る者の意識に柔らかに働き掛ける鈴木の表現は高く評価され、2000年に第25回木村伊兵衛写真賞を受賞している。
鈴木の作品に一貫してうかがえるのは、写真というメディアについての深い考察と「見ること」への問い。今回、田辺市立美術館では、「意識の流れ」をテーマに「海と山のあいだ」「SAKURA」「White」「´Etude」の4つのシリーズで展示する。
熊野古道なかへち美術館では、カメラの特徴と水面の特性に着目した鈴木の最新シリーズ「水鏡」を特集して紹介。現実の世界と、水面に映る世界とが溶け合う新鮮な風景が楽しめる。
午前10時から午後5時(入館は4時半)まで。月曜日、5月6日は休館。観覧料は田辺市立美術館が一般600円、熊野古道なかへち美術館が400円。学生、18歳未満は無料。
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