カジノ誘致など研究 和歌山市が報告会

和歌山市の未来を見据え、組織横断の市職員チームによる「夢のある政策研究」プロジェクトの報告会が4月27日、市役所で開かれ、平成27年度に研究を行った7チームが尾花正啓市長らの前で成果を披露した。一部のテーマは28年度で事業化されている。

今回発表された政策研究は、統合型リゾート(IR)プロジェクト▽「まちのシンボル」次世代交通の導入プロジェクト▽空き家活用による地域再生プロジェクト▽桜で彩る和歌山市プロジェクト▽まちなみ景観の形成プロジェクト▽サイクリングロード魅力アップ事業提案▽PPP(公民連携)を用いた公共空間活用事業提案――。

カジノ誘致を含む大規模な計画となるIRプロジェクトでは、立地候補地として、友ヶ島、コスモパーク加太、和歌山北港、まちなかエリア、中央卸売市場、和歌山マリーナシティを挙げ、住民の理解や土地の広さ、使用目的の面から、コスモパーク加太とマリーナシティが、一部の課題を残すものの候補地として最適と判断したことが報告された。

立地効果としては、IR建設やホテル開発などによる大きな経済効果、観光客の増加があることが挙げられた一方、海外のカジノでみられるギャンブル依存者の増加や、子育てに向かない環境になるなどの懸念材料も紹介された。

尾花市長の総括では、政府が成立を目指しているIR推進法案の動向を見ながら、誘致した際のデメリット対策を継続して研究するよう指示した。

次世代交通については担当課で引き続き導入効果などについて研究する。他のテーマについても、担当課が事業化に向けて予算要求などを行っていく。

1年間の研究成果を発表した職員ら

1年間の研究成果を発表した職員ら

関連記事

同じカテゴリのニュース一覧