希少な植物を守ろう 生石高原で保全活動

県立海南高校大成校舎(河本好史校長)の生徒42人は11日、紀美野町と有田川町にまたがる県立自然公園生石高原(標高870㍍)の保全活動に取り組むNPO法人「生石山の大草原保存会」(西浦史雄代表理事)のボランティア活動に参加し、希少種保護を訴える立て札の設置や遊歩道のロープ張りなどに取り組んだ。

同団体は教育機関と連携して里山の環境教育に取り組んでおり、同校生徒との交流は約10年前から続いている。同高原には約500種類の草木が生育しており、中には県のレッドデータブックで絶滅危惧種Ⅰ類に指定されているヒメユリやホソバといった植物があり、希少な植物が豊富に自生。同NPOによると、植物の珍しさから乱獲する登山者もいるという。

この日は同NPOの会員7人も参加し、それぞれ生徒のグループに同行。生徒らは同高原の資源の魅力や尊さを学びながら、植物の写真と「とるのは写真だけ」との言葉を添えた立て札約60本を各所に打ち付けて回った他、ロープ張りやイタドリの除草などに取り組み、汗を流した。

参加した3年生の荒木優花さん(17)は「貴重な植物がずっと保護されてほしい」、辻なのはさん(17)は「絶滅危惧種に指定されている植物を守りたい」と話し、西浦代表理事(62)は「参加した生徒は将来、自分の子どもと生石高原に遊びに来てほしい。子どもたちにきょうの活動を話し、里山の大切さを後世に伝えていってほしいですね」と願いを込めた。

立て札を打ち付ける生徒と西浦代表理事

立て札を打ち付ける生徒と西浦代表理事

関連記事

同じカテゴリのニュース一覧