和歌山市職員2人を表彰  消防局が人命救助で

和歌山市役所出入り口付近で倒れていた男性を救助したとして、市消防局(出口博一局長)は、市障害者支援課職員・小南次郎さん(41)と、同市国保年金課職員・寒川貴美子さん(33)を表彰した。

小南さんは5月25日の午後4時13分、市役所の敷地内で倒れている男性(73)を発見、すぐ消防に通報した。騒ぎを聞いて駆け付けた寒川さんは男性が息をしていないことに気付き、救急車が到着するまでの間、懸命に胸骨圧迫を行った。2人の行動により、男性は病院へ搬送される途中で呼吸が回復し、約2週間後に退院することができた。

市消防局で行われた表彰式で、出口局長は「2人は平成8年から実施している普通救命講習の受講経験があり、私たちとしてもうれしい」と述べ、表彰を受けた小南さんは「発見したときは郵便物を出しに行く途中でした。通報の際はうまく場所を伝えるのが難しく、苦労しました」と話し、寒川さんは「看護師の資格は持っていますが、人を相手に心臓マッサージを施すのは初めてだったので、肋骨(ろっこつ)が折れたらどうしようと不安でした。これを機に上級の救命講習も受けることも考えます」と話した。

市消防局では、救命の基礎知識を備えた人(バイスタンダー)の養成に取り組んでおり、平成8年から普通救命講習Ⅰを随時、開講している。これまで約8700人が受講した。

表彰状を手にする(右から)小南さんと寒川さん

表彰状を手にする(右から)小南さんと寒川さん

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