改善顕著も先行きに不安 11月の県内景気

帝国データバンク和歌山支店がまとめた11月の県内景気動向調査によると、企業の景況感を示す景気動向指数(DI)は前月比5・1㌽増の43・3と2カ月連続で改善し、全国順位も前月の46位から28位に上昇した。

規模別では、大企業は40・0(前月比3・3㌽増)、中小企業は43・7(同5・3㌽増)でいずれも改善。業界別では、「製造」は前月比0・7㌽悪化し、「金融」は横ばいだったが、その他の業種は全て改善し、特に「卸売」「運輸・倉庫」は前月比11・7㌽増と大きく持ち直した。

先行きの見通しは3カ月後が44・0(前月39・9)と改善したが、6カ月後は横ばいの41・8(同41・8)、1年後は42・2(同42・5)と前月を下回った。足下の景況は改善しているものの、6カ月後や1年後の見通しは全国と比べて低位。

同支店は、売り上げ受注の安定や原料費の下落による利益改善などの明るい意見も聞かれ、足下の改善は顕著としながらも、「先行きについては個人消費の低迷やインバウンド需要の鈍化などへの不安感が増しており、厳しい見通しが多く、景気が再び悪化に転じる可能性は否めない」と分析している。

調査は11月16~30日にインターネットで行い、対象94社のうち47社(50・0%)が回答した。

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