驚きの最新技術披露 きのくにロボフェス

 第10回「きのくにロボットフェスティバル2016」が18日、御坊市立体育館で開かれ、親子連れら約8000人の来場者でにぎわった。恒例のスーパーロボットショーでは、日本と韓国の最新ロボが競演。㈱日立製作所のコミュニケーションロボ「EMIEW3(エミュー・スリー)」が道案内などを披露すると、ソウル光云大学の「ヘルピングベッド」は介護を実演。全日本小中学生ロボット選手権には中国山東省の児童生徒も初参戦し、国際色豊かな大会となった。

 スーパーロボットショーで最初に登場したEMIEW3は、人間社会との共生を目指して開発され、会話はもちろん、駅などで立ち止まっている人に声を掛けたり、ショッピングモールで道案内をしたりもできる優れもの。舞台上では進行役の男性が「こんにちは」と声を掛けると「こんにちは、何か質問はありますか」と応え、「エレベーターはどこにありますか」と尋ねると人の前を進んで見事誘導。会場いっぱいの来場者を感心させていた。

 富士ソフト㈱が開発した高度な人工知能が搭載された人型コミュニケーションロボ「PALRO(パルロ)」はブースで展示。子どもたちが間近で話し掛ける姿が見られ、終始人気を集めていた。

 韓国からやってきたヘルピングベッドは、分離が可能で一部が車いすになったり、水を運んでくることができる機能も搭載した介護用のロボットベッド。ことしの韓国のロボコンで総合優勝しており、特設舞台では人形を乗せて実演し、ドアを開ける操作などを実践していた。韓国からのもう1体は㈱デューロのキャラクターサービスロボで、ユニークなキャラクターが来場者の関心を引いた。

 全国各地の予選会を勝ち抜いた小学生42チーム、中学生40チームによる全日本決勝大会には、中国山東省から初参戦。日本の児童生徒と対戦しながら交流を深めていた。県内の高校生による「きのくに高校生ロボットコンテスト」は、県立和歌山工業高校の「メカトロ技術部A」が優勝した。

 10周年を記念して初めて募った「わたしのアイデアロボット」絵画作品の表彰が行われた他、会場では同絵画作品の展示、小中学生発明の「私たちのくふう展」、御坊市少年少女発明クラブ展などもあり、多くの人が立ち止まって興味津々に眺めていた。

 フェスティバルには実行委員会名誉会長の二階俊博自民党幹事長や世耕弘成経済産業大臣、会長の仁坂吉伸知事らも出席。小中の選手権では、独創性に優れたロボットに贈られる経産省のデザイン大賞は世耕大臣が直接授与した。

 本紙エリアから各大会で入賞したのは次の皆さん。

 【全日本小中学生ロボット選手権小学生の部】②関本恭悟(池田6年)▽アイデア大賞=楠陽正(根来4年)▽エンジニアマインド大賞=関本恭悟▽アメージング大賞=松田暁(藤戸台6年)

 【同中学生の部】エンジニアマインド大賞=ミゴッタエバトラー(向陽1・2年)▽クリエイティブマインド大賞=デュアルマウンテン(紀伊1年)▽アメージング大賞=上野葉留(下津第二3年)

 【きのくに高校生ロボットコンテスト】①メカトロ技術部A(和歌山工2・3年)③メカトロ技術部B(同)、機械工作部(同1・2・3年)▽ドリーム大賞=メカトロ技術部A▽まいど1号大賞=機械工作部

日本のEMIEW3は道案内などを実演し会場を沸かせた

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