ふるさとの偉人の顕彰を 埼玉で偉業知られる井澤翁

門 博文

遅くなりましたが新年おめでとうございます。今年もよろしくお願い申し上げます。さて通常国会は去る1月20日に招集され天皇陛下の御臨席を仰ぎ開会式が行われました。150日間の会期で国の重要事項について審議が行われます。まずは予算関連の法案の審議となり今年度の第3次補正予算と来年度の本予算の審議が行われます。今年度内の成立を期し経済再生のために一日も早く全国に予算を届けなければなりません。わが地域でも本年3月末には待望久しかった京奈和自動車道や第2阪和国道の開通が控えております。速やかな予算の執行に向け政権与党として責任ある立場で臨んでまいりたく存じます。

さて正月早々今年一年の取り組みについていろいろな角度から構想を練っておりました。その中の一つとして「郷土の偉人に学ぶ」ということについて取り組んでみたいと思っております。二階俊博自民党幹事長が先頭に立ち提唱された「世界津波の日」が制定されて昨年11月でちょうど1年がたちました。その1周年を記念して外務省公館にて外務大臣主催のレセプションが開催されました。その席上、岸田外務大臣から2人の和歌山の偉人についてご発言がありました。一人はまさにこの津波の日の制定の基になりました「稲むらの火」の故事で多くの皆さんがご存知の濱口梧陵翁についてです。もうお一方は近代日本の礎を築いた一人としてとりわけ外交の第一人者として外務省の前庭に唯一銅像が建立されている陸奥宗光翁についてでした。この2人の偉人を輩出した和歌山を大臣がスピーチの中でたたえてくれました。私はこの時、和歌山で生まれて和歌山で育った者としてとても幸せな気分になり誇らしい思いを感じました。しかしそれと同時に果たしてふるさと和歌山の皆さんがどれだけこの偉人について、そして偉業についてご存知なのかなという疑問を感じました。

さかのぼってちょうど1年前、私は先輩である石田真敏衆議院議員にご一緒して井澤弥惣兵衛為永の足跡を訪ねるということで埼玉県の各地に伺いました。この井澤弥惣兵衛為永という人物をこの記事を読んでいただいている方々はご存知でしょうか。そういう私も以前には全く知識はなく、ある方のお導きで翁を知りました。現在の海南市の出身で江戸時代の灌漑土木工事の第一人者です。八代将軍徳川吉宗に乞われ和歌山から江戸に赴き関東平野の灌漑事業を取り仕切りあの地域を穀倉地帯に変革していった人物です。吉宗を「米将軍」と言わしめた現場の功労者であります。利根川の上流の取水地点である行田市から始まり「見沼代用水」の流れをたどり、さいたま市まで関係箇所を案内していただきました。その先々で驚きそして恥ずかしい思いをしたのがどちらにもこの井澤翁の偉業をたたえる看板や顕彰碑が建てられそのすべてに「和歌山県海南市出身の…」という注釈が記されていました。その後、埼玉出身の数名の知人にこのことを話すと埼玉県民ならばほとんどの人がこのことは知っているよということにさらに驚かされました。

この他にも華岡青洲翁や南方熊楠翁など。誰もがその存在や偉業を知っている郷土の偉人もたくさんいらっしゃいます。しかしそうでない方もまたたくさんいらっしゃいます。その中でも前述してきました通り、他の府県の方のほうがよく理解をし顕彰活動を盛んにされているのに和歌山の人たちがあまり知らない方々。私は特にこれらの偉人の顕彰に本年は先頭に立って取り組んでまいりたいと思います。そうすることによって和歌山が持っている「ふるさとのチカラ」をより発揮することができると信じております。本年もよろしくお願い申し上げます。頑張ります。

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