黒江小開校140周年 記念式典に卒業生ら

 本年度で開校140周年を迎えた海南市船尾の市立黒江小学校(木下昌久校長、児童数195人)で5日、記念式典が行われた。児童をはじめ、卒業生や地域住民、保護者らが出席し、同校の歴史を振り返り、節目を祝福した。

 同校は明治9年9月に黒江尋常小学校として開校し、昭和22年4月に現在の学校名に改称。伝統的に児童の健康を推進する取り組みに力を入れており、同39年11月に全国健康優良校特選、同41年11月には日本一健康優良学校の表彰を受けている。

 式典で木下校長は黒江小の沿革を説明し、140年の歩みについて「地域、保護者、児童、先生の努力のたまもの。皆さまの熱い思いと努力に心から感謝したい」と述べ、児童に向けて「私たちが勉強できるのは先人の方々の努力があってこそ。黒江小に学んでいることに誇りを持ち、さらに大きく羽ばたいてほしい」と呼び掛けた。

 校舎の変遷や、同校を襲った昭和南海地震などの歴史をまとめたスライドをスクリーンで紹介した後、来賓を代表して、昭和20年に同校を卒業した黒江・船尾地区連合自治会長の冨士順一郎さん(83)が祝辞。「当時は日本、海外ともに大変な年でありました」と、太平洋戦争の最中だった学校生活を振り返るとともに、戦後の学校給食開始や児童数増加などの歩みにふれ、「この140年の節目の記念行事に参加できたこと、本当に大変な喜びです。今後も黒江小学校のますますの発展を願います」とかみしめるように語った。

 その後、同校育友会の松田修一会長が児童代表に同校の航空写真がプリントされた記念品の下敷きを贈呈。児童会が「これからも黒江小の伝統を引き継ぎ、素晴らしい学校をつくっていく」とあいさつした。

 式典の後、記念演奏が行われ、市立海南中学校吹奏楽部、海南吹奏楽団が節目に花を添えた。

式辞を述べる木下校長

式辞を述べる木下校長

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