食肉のおいしさを科学 入江教授が講演
岩出市根来の岩出図書館大会議室で18日、図書館講演会が開かれた。近畿大学生物理工学部食品安全工学科の入江正和教授が講師を務め、「食肉のおいしさを科学する」と題して講演した。
講演会は、3月の第3土曜日の「岩出市子ども読書の日」に合わせた、図書館まつりの一環で実施。毎年、テーマを変えながら開催しており、ことしは35人の地域住民らが参加した。
入江教授は、人が肉を好む理由を、人類の発展や家畜と文化のつながりから説明。国内の肉文化の違いについて、西日本は農耕に牛を使っていたことから、東日本よりも牛肉の年間購入量が多いことなどを話した。
食肉と健康についても紹介し、ダイエットに肉は欠かせないことや、肉の消費が増えたことで、日本人の寿命が延びた経緯を説いた。
食肉の生産では、牛や豚、鶏の品種の他、入江教授らが廃棄パンなどのエコ肥料を使った研究内容で作出した豚を紹介。牛枝肉格付けや色、ドリップ量での肉の選び方を伝授し、冷凍でおいしさを保つ方法として、急速冷凍や、解凍時は冷蔵庫内でゆっくりとするよう促した。
入江教授は「国際的に見ると食料は不足している。自国で作ることが社会のためになることを知った上で、食肉を楽しんでほしい」と呼び掛けた。
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