梅や農業で交流発展を 韓国知事が県視察
韓国南西部に位置し、梅の産地として知られる全羅南道の李洛淵(イ・ナギョン)知事(64)が10日、県内の梅産業視察のために来県し、みなべ町を訪れた後、河泰允(ハ・テユン)駐大阪総領事(59)と共に県庁を訪れ、仁坂吉伸知事と意見交換した。
李知事は、韓国の有力紙・東亜日報の東京特派員、論説委員などを経て国会議員を4期務め、平成26年7月から同道知事。9日に来日し、10日には田辺市の梅干し製造工場や南部高校(みなべ町)の農園を視察し、梅の加工技術に関心を持つ同国の行政や企業関係者が同行した。
県庁知事室で仁坂知事と歓談した李知事は、初訪問となった和歌山について「前から訪問したいと思っていた。ようやくかなってうれしい」と語り、韓国内の梅の約7割が同道で生産され、約70年前に和歌山から南高梅が入ったことで産地化が大きく進んだ歴史を紹介した。
さらに、同道で今秋開かれる国際農業博覧会への県内からの参加を呼び掛け、「全羅南道の農業者に県内を訪問させてほしい」と受け入れを要請した。
仁坂知事は、世界農業遺産に認定された「みなべ・田辺の梅システム」をはじめ県内の産業について説明し、「(技術を)発明して人に教えるのが和歌山の特徴。聞きたいことがあったら、遠慮なく言ってください」と歓迎した。
2月の「大使観光フォーラムin白浜」に続く来県となった河総領事は「(同道と県には)いろいろな共通点がある。今後も関係を強化したい」と話した。
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