和の空間に県産レザー TERRAが新装

高品質の県産レザーを使用したバッグなどの革製品を製造・販売している「TERRA(テラ)」(和歌山市堀止西)は、3月に新店舗に移転してから2カ月がたった。以前の洋風モダンな店から純和風に装いを新たにし、着物での接客を導入するなど、大きく変化。新しい「TERRA」に期待が高まっている。

同社は、かばんなどを手掛ける革職人の藤井康守さん(51)とデザイナーの智砂子さん(41)夫妻が中心となって運営。県は日本のレザー三大産地の一つに数えられるが、革素材の製造のみを行う業者が多く、最終的な製品で和歌山の名が知られることは少ない。藤井さん夫妻は高品質な県産レザーを「きのくにレザー」と名付け、ブランド化を進め、その魅力を国内外に発信している。

新しい店は前の店から15㍍ほど離れただけの近所だが、自宅として使用していた築約80年の和風家屋を改装し、店舗にリニューアル。新店舗ではアクセサリーの数が増え、ハンドバッグやポーチ、財布など多くの商品が和の空間に並ぶ中、藤井さん夫妻が和装で接客する。

バッグを修理する工房もあり、今後はペンケースやキーケース、ミニトートなどの制作を体験するワークショップの開講も予定している。

智砂子さんは「古民家をカフェに改装するケースはよくありますが、かばんやアクセサリーを販売する古民家は珍しいと思い、改装しました」と話し、康守さんは「落ち着いた空間でゆったりと商品を見られるのが良いと思っています。ぜひ多くの方に県産革の魅力を知ってほしい」と来店を呼び掛けている。

営業は月・水・金曜の午前11時~午後5時。問い合わせはTERRA(℡073・460・1302)。

和装の藤井さん夫妻が県産レザーをPR

和装の藤井さん夫妻が県産レザーをPR

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