新市民会館設計案で付帯決議 市議会委員会

 和歌山市が旧伏虎中学校跡地に建設を予定している新市民会館小ホールを巡り、文化団体が設計見直しを求めている問題で、市議会経済文教委員会は26日、関連予算を含む平成29年度一般会計補正予算案を可決した上で、市民や各団体の意見を十分聴き、同委員会への説明責任を果たすよう求める付帯決議を全会一致で可決した。

 付帯決議では、小ホールの基本設計案が基本計画から大きく変更されており、国からの交付金が減額される恐れがあると指摘。「市民や各種団体から意見が寄せられる中、拙速に進めようとしている」「『にぎわいの文化交流拠点』となる施設になるのか甚だ疑問」などと批判した。

 昨年12月に示された基本計画では、小ホールは展示や見本市などのコンベンション機能を備え、音楽や舞踊の利用も可能としていた。しかし、5月末に発表された基本設計案では、反響板を舞台壁面に固定。可動席を固定席に変更するなど音響を重視し、文化機能を重視したデザインが示された。

 これに対し、演劇や舞踊団体などでつくる「市文化芸術実演家協会」らが「舞台袖がないと使いづらい」などとして、設計見直しを求める5263人分の署名を22日に市長に提出している。

関連記事

同じカテゴリのニュース一覧