優しい絵本並ぶ 30日までグループあかり展

 視覚障害や発達障害のある子どもたちをサポートしようと、絵本や布製教材を作る「県障害者支援赤十字奉仕団拡大写本グループあかり」(榎純子代表)は30日まで、和歌山市禰宜のケーキサロン・マニエール和佐店で作品展を開いている。

 同会は昭和53年ごろから活動。現在メンバーは同市や岩出市、海南市などに住む60代、70代の女性9人で、毎週金曜に同市の日赤会館2階で制作。盲学校や施設の要望を聞きながら、作品を各校に寄贈している。

 展示しているのは、弱視の人が読めるよう文字や絵を大きく、認識しやすくした「拡大写本」や、凹凸のある手触りで物語を楽しめる布絵本など約30点。「11ぴきのねこ」「3びきのこぶた」など人気絵本のワンシーンを表現したタペストリーは、マジックテープ付きでキャラクターが自由に動かせる。その他、かるたや神経衰弱ゲームができる布教材も並ぶ。

 魚や動物のぬいぐるみは図鑑を参考に制作。手触りで特徴を伝えようと、イカにはつるつるとした質感の素材を使い、ラクダのまつげは、砂よけのため、二重に生やすなど、できる限り実際に近い姿を表現。メンバーは「子どもたちが喜んでくれるのが何よりうれしく、励みになります」とにっこり。

 現在会員も募集中で、榎代表(61)は「手芸経験がなくてもOK。パッチワークや和裁のベテランがいるので、すぐにできるようになりますよ」と呼び掛けている。

 展示は午前9時から午後7時まで。問い合わせは同店(℡073・477・3155)。

布絵本やタペストリーが並ぶ店内で

布絵本やタペストリーが並ぶ店内で

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