高齢社会を豊かに生きる 女性の会がセミナー

昨年結成20年を迎えた「高齢社会をよくする女性の会わかやま(宮﨑恭子代表)は14日午後1時から、和歌山県和歌山市西高松の県立図書館2階メディア・アート・ホールで講演会や音楽体験を交えたセミナーを開く。高齢者が自立し、意志を持って自分らしい生き方ができる社会を目指す同会では「高齢社会を豊かに生きるためのヒントが満載。合唱レクリエーションもあり、ぜひご来場ください」と呼び掛けている。

同会は全国組織であるNPO法人「高齢社会をよくする女性の会」(樋口恵子理事長)の支部として平成8年に発足。女性の視点から高齢社会の問題点を考え、誰もが心豊かに過ごせる社会づくりを目指している。初代代表は、前和歌山市長大橋建一さんの母・和歌子さん(現在は名誉代表)が務めた。

現在会員は70代を中心に39人。元県職員や元看護師などの他、現在も各種団体や文化芸術分野で活躍するメンバーも多い。例会の内容は介護の問題や薬との付き合い方、終末期医療、エンディングノートの作成、防災、成年後見制度の他、色彩コーディネートや美容部員を招いてのメーク講習、川柳づくりなど多岐にわたる。

少子高齢化で働き手が減る中、最近は特に高齢者の能力を生かす取り組みの推進を大きな課題に据え、勉強会を重ねている。発足から20年がたち、会員の高齢化も深刻。会内にとどまらず広く一般に問題意識を高め、情報を発信しようと講演会を企画した。

発足時のメンバーでもある宮﨑代表(84)は「今後ますます必要とされる会だと思っています。本来、もっと若い人たちの会であってほしい。40代や50代の方にもぜひ参加してもらい、若い人たちと議論したい。今回の講演は男性の方の参加も歓迎です」。

副代表の高嶋洋子さん(70)は「働き手1人が1人の高齢者を支える、大変な時代がやってきます。『自分には関係ない』と思わず、皆さんの生き方に反映させ、また自治体や各団体でもどう対応し、生かしていくか考えるきっかけにしていただければ」と話している。

当日は、和歌山大学経済学部の金川めぐみ准教授が「高齢社会を豊かに生きる~明日への生き方。さあ! どう生きる。これからどうする」と題し講演。「みんなで歌おう音楽で脳を活性」をテーマに、和歌山音楽療法研究会理事長の多田佳世子さん指導のもと、宮井愛子さんのピアノ演奏に乗せて歌う。無料。事前申し込み不要。問い合わせは高嶋さん(℡073・461・7616)。

「高齢社会の課題を一緒に考えませんか」と宮﨑代表㊧と高嶋さん

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