年明けにも国に要望 LNG発電で尾花市長

 和歌山県和歌山市湊の埋め立て地で中断されている関西電力㈱の液化天然ガス(LNG)火力発電所の建設計画について、尾花正啓和歌山市長は20日の定例記者会見で「関電は諦めると全く言っていない。年明けにも国に対して要望したい」と述べ、計画実現に向け働き掛けを続ける考えを示した。

 尾花市長は16日、古川祐典市議会議長や計画地周辺の連合自治会代表らと共に大阪市の関電本店を訪れ、早期建設を要望。関電側は「電力の需給や競争の環境を見極め、長期的な観点から検討したい」と答えるにとどまった。

 関電が積極的な姿勢を示さなかったことについて尾花市長は、電力自由化による競争の激化や再生エネルギーの将来像が不透明な状況にふれ「自由化が関電の経営に大きな影響を与えている。関電の現状を考えると仕方がない部分もある」と関電の立場に一定の理解を示し、計画実現に向け「どこかでターニングポイントが出てくるはず。長い目で取り組みを続け、その時を逃さないようにしたい」と述べた。

 計画地は新日鐵住金和歌山製鉄所の沖合にある埋め立て地。平成16年に地盤改良工事の一部が終わって以降、電力の需要低迷から動きが止まった状態になっている。

記者会見する尾花市長

記者会見する尾花市長

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