未来の発展を誓い 野上中創立60周年式典

和歌山県紀美野町立野上中学校(同町下佐々、中屋多加志校長)で8日、創立60周年の記念式典が行われ、全校生徒116人や地域住民が歴史を振り返り、同校の発展へ誓いを新たにした。

同校は昭和33年に東野上中、小川中、不動中の3校が統合して開校。卒業生は7400人以上。昭和30年代には全校生徒数700人以上の時期もあったが、現在の生徒数は116人となっている。

式典では中屋校長が「多くの人の協力で今の野上中学校があることに感謝したい。生徒も地域の人の期待に応え、栄えある学校になることを願いたい」とあいさつ。生徒を代表し生徒会長を務める3年生の日裏柊吾君が「自分たちはこれからも続く中学校の未来を担う存在でもある。野上中学校の名に恥じないよう立派な人間になりたい」と誓いを述べた。

60年の歴史を振り返るスライドでは、旧校舎や生徒総会の様子が写真で紹介された。

式典の後は記念講演会として全国の講演会を取り上げている、みやざき中央新聞の水谷もりひと編集長が「いい子より幸せな子に・いい大人より素敵な大人に」の演題で講演した。

水谷編集長が執筆する同紙の社説は「日本一心を揺るがす新聞の社説」シリーズとして書籍化されており、人気シリーズとなっている。水谷編集長は素敵な大人になるために大事な三つのことを紹介。ひっそり善い行いをする「積善陰徳」の考えや古代日本の太陽崇拝など自身が知ったさまざまなエピソードを取り上げた。何代も命懸けで歴史をつないだ先祖に感謝すること、未来の子孫のことを考えて今を生きること、日本の素晴らしさに誇りを持つことが大切だとし、「素敵な大人が増えると幸せな子どもが増える」と話した。

誓いを述べる日裏君

誓いを述べる日裏君

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