工場新設を支援 和歌山市が2社に奨励金

和歌山県和歌山市への企業立地を支援する市の企業立地促進奨励金の指定企業に板金プレス加工の㈱西川製作所(同市金谷、西川忠良社長)と倉庫・物流業のMSB㈱(大阪府寝屋川市、渡部勝子社長)が指定され、25日に市役所で指定書の交付式が行われた。

【㈱西川製作所】同社は産業機械の安全カバーやステンレス製のタンク水洗槽などを扱っている。加工領域の拡大や生産性の向上を図るため、同市井ノ口に三次元レーザー加工機を備えた工場を新設する。奨励金の指定を受けるのは、平成19年に本社工場を増設した時以来2回目。投資額(予定)は約1億6880万円。地元から正社員3人を雇用する。すでに土地と建物を取得しており、来年8月の操業開始を予定している。

交付式には、同社の西川忠良社長と西川晃史専務が出席。尾花市長は「非常にうれしい。雇用の確保や地域経済の発展にも協力してほしい」と話し、西川社長は三次元レーザー加工機を導入する理由について「高い精度が求められており、最新の設備を入れないと(競争に)置いていかれる」と説明した。

【MSB㈱】同社は丸協運輸(東大阪市)を中心に構成する丸協グループの関連会社。市産業政策課によると、花王㈱和歌山工場が増産による倉庫の不足に直面していることから、同工場と長く取引のある丸協グループに打診があり、MSB㈱が同市雑賀崎の雑賀崎工業団地に物流倉庫を設置することになったという。倉庫の延べ床面積は1万3810・57平方㍍。15億7500万円を投資し、地元から正社員25人を雇用する。操業開始は来年6月を予定している。

指定書の交付式には同社の渡部社長に代わり、加藤芳己代理人が出席し、尾花市長から指定書を受け取った。

尾花市長は「非常に大きな物流倉庫だと思う。本当にありがたい」と感謝し、加藤代理人は丸協グループと花王㈱和歌山工場の取引が40年以上に及ぶことを紹介。「和歌山工場は花王の主力工場。何とか足掛かりがほしいと思っていたが、なかなか(適当な)土地がなかった。見つかって良かった」と話した。

尾花市長㊧から指定書を受け取る西川社長

尾花市長㊧から指定書を受け取る西川社長

指定書を手にする加藤代理人㊧と尾花市長

指定書を手にする加藤代理人㊧と尾花市長

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