労働安全無災害8000日超え 和佐福祉工場

 社会福祉法人スミや(和歌山市下和佐、角谷美千衣理事長)が運営する「和佐福祉工場」が昨年11月11日に労働安全無災害8000日(約22年)を達成。偉業達成をたたえる市主催の表彰式が同工場で行われ、尾花正啓市長から角谷理事長に表彰状と記念の盾が贈られた。

 同工場は県と花王㈱和歌山工場、同法人の3者が締結した協定を基に平成5年に開設された。聴覚や下半身などに障害のある24人が働いており、花王和歌山工場で製造された歯ブラシやシャンプーなどの各製品を組み合わせ、外出時に携帯しやすい「トラベルセット」に仕上げる作業を行っている。障害のある人と事業所が雇用契約を結ぶ「就労継続支援A型事業所」で、従業員は最低賃金が保障されている。

 無災害記録は平成7年12月から継続中。昨年9月には県内の障害福祉サービス事業所では初めて中央労働災害防止協会から「中小企業無災害記録証」を受けた。

 同法人の平木照郎事務長によると、工場内は完全バリアフリーとなっており、従業員らは朝礼で「動いている機械に手を入れない」「工場内は走らない」「互いに声を掛ける」などの心掛けを唱え、事故防止に対する意識の向上を図っているという。

 表彰式に出席した尾花市長は、同法人職員の案内で工場内を見学。作業の工程や事故防止に向けた取り組みなどに関する説明に熱心に耳を傾けていた。

作業の様子を見守る尾花市長(右奥)

作業の様子を見守る尾花市長(右奥)

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